誠実にお客様に対応することから全ては始まります。
美しい身のこなしで魅了するというイメージよりも、誠実な接客態度を身につけるというイメージを持ちましょう。
美しい所作というものは、そもそもお客様への配慮が土台にあるものです。まずはお客様と真摯に向き合うために、「心」や「意識」というものをしっかりと固めていきましょう。
言葉で「いらっしゃいませ」「こんにちは」と伝えていても、お客様の顔もみない挨拶は失礼な印象を与えてしまいます。
大切なことは「感謝」と「歓迎」の気持ちを感じていただくことです。「いらっしゃいませ」、「こんにちは」という音を伝えることではなく、意識を改善していつも変わらない「笑顔」、感じのよい挨拶を徹底しましょう。
接客の本質とは、「あなたのことを大切に思っています」「感謝しています」「歓迎しています」という想いを感じてもらうことで「歓迎」「感謝」の気持ちが正しく伝わるように心がけて、業務に望みましょう。
例えば、お客様と視線を合わせたり原則として、両手でモノを渡ことがひとりひとりに真摯に応対していくことの積み重ねとなります。
前を横切るときやお客様のそばに手を伸ばすときには、「失礼します」の一言を付け加えることなど心がけていきましょう。
ひとつひとつは簡単で小さな行動ですが、自分を律して対応ひとつにひとつに心をそえれば、誠実な接客態度を身に着けていくことができるでしょう。
目の前のお客様に「愛情・興味・関心」を持つこと
気づく力は日々の意識で磨くことが出来きます。お客様の善意に気づき、しっかりと感謝の言葉を伝えることができます。気づく力は、訓練や日々の意識などで磨くことができます。日々の生活のなかでも接客のプロであるという自覚を持ちましょう。
理想的な「気づく力の磨き方」に必要なものは、相手への「愛情」「興味」「関心」をまず持つことが大切です。質の高い気づく力を醸成することにつながり、「私は接客のプロである」という言葉で自分を奮い立たせていきましょう。気をつけなければいけないことは、お客様の様子や店舗の状況をしっかりと観察し、把握しておくことです。
通路をゆっくりと歩きながら店内を巡回しながら観察し、「お客さまの発しているサイン」を取りこぼすことなく拾っていく訓練をしていきましょう。お客様のほうから目を合わせてくるときは、「頼みたいことがあるから気づいて!」というサインのしるしですよ!そのことに、言わずとも自分の想いに気づこうと心を寄せてくれるスタッフの存在は嬉しいものです。
それが巡って結局は、心を寄せてくれることができるスタッフがファンを増やしていきます。お客さまをしっかりと観察し、目の前のお客様に「愛情・興味・関心」を持つことが、「気づく力」を磨いてくれます。
担当以外のお客様も大切なお客様であるという意識を持ちましょう。
美容院やマッサージ店など担当者が決まっている形態の店舗で、次のような光景を目にしたことはありませんか?
スタッフが担当するお客様には愛想よく迎え入れるが、担当以外のお客様へは会釈もしなければそちらを見ることさえしないスタッフさん。そのように見えてしまう職場は早急に改善の必要があり、本人にそのつもりはなくても、接客はお客様が感じたことがすべてです。誤解を招いてしまう原因を知り、「歓迎・感謝」の気持ちが正しく伝わるような接客対応を実践していきましょう。
あなたがお客様の立場でどこかのお店に入った時、「歓迎されている」「感じがよい」と心地よく思ったときと、「なんだか感じが悪いな」と思ったときの違いはどこにあったでしょうか。その差は、ほんの些細なことです。笑顔であったり、さわやかな挨拶だったり、作業の手を止めて向けてくれた優しい視線ではないでしょうか。
担当以外のお客さまを大切にして悪いことなど何一つなく、むしろ担当以外のスタッフからも大切に扱われることは、そのお店の信用につながります。大げさな歓迎セレモニーなど必要なく、どのスタッフからも向けられるいつも変わらない笑顔や感じの良い挨拶、このようなことの徹底が、安心感と信頼感を与えてくれるのです。
担当以外のお客さまも「大切なお客様である」という意識を持ちましょう。