【会話のコツ】 会話は相手を中心に


 人と会話するときには、相手を中心に考えるましょう。

 会話は技術より相手の思いやりが大事だからです。

 気をつけるべきポイントは3つ。

 1.話すよりも、「聞く」が大事

 2.相手の意見を否定しない

 3.相手が求めている話をする

 「相手を中心に会話をする」とは、心を込めて相手の話をよく聞き、相手が聞きたい話に導くこと。

 会話には必ず相手が存在するからです。

 「相手がどう思っているのか」を考えず、自分の言いたいことだけを一方的に話していても会話は成立しません。

 ひとりよがりにならない会話にするためにも、相手を中心に意識して進めるていけば会話は弾むようになっていきます。

 

 

1.「話す」よりも「聞く」が大事

 「話し上手は聞き上手」と言うことわざがあるように、話が上手な人は、

 ①人の話を聞くこと

 ②相手が話す量を多くすること

 を心がけています。

 「話す」よりも「聞く」を大切にする理由はおもに3つあります。

 理由1: 人は「自分の話を聞いてくれる人」を好きになる

 人は「自分の話を聞いてくれる人」に好意を抱くことがわかっています。

 「話を聞いてくれている人」=「自己重要感を満たしてくれている人」だからです。

 自己重要感とは、「自分のことを認めて欲しい」という欲求のことです。

 

 ジャーナリストの池上彰さんは、話を聞く大切さを次のように述べています。

 「人は自分の話を聞いてもらうと嬉しいものです。まして、初めて会った人が自分の話を熱心に聞いてくれると、感動すら覚えたりします。自分の話を聞いてくれる相手には当然、親しみを持つし好感度も増します」(伝える力、PHP研究所)

 相手に興味を持って話を聞くと、「この人は自分の話を聞いてくれた」という信頼を得ることができるのです。

 

理由2: 自分の知識や見解も深まっていく

 「自分の話ばかりして、人の話を聞かない人」に、新しい情報は入ってきません。

 相手の話を聞く事は、自分の知識を深める機会でもあります。

 では、「話す」と「聞く」の割合はどのくらいが適切なのでしょうか?

 会話のさまざまな本を読んでみると、

 適切な会話の比率があって、

 適正比率は「相手7:自分3」

 基本的にコミニュケーションは「相手が喜ぶことをすること」。人は話をしたり、話を聞いてもらうことが好きな生き物です。

 だから、相手に7割ほど会話をさせるイメージを持つことが大切。

 

 日頃から、気をつけたいですね。

理由3: 相手のニーズが把握できるから

 ビジネスの現場では重要なのは、相手のニーズを把握して、それを満たす提案をすることです。

 自社商品の特徴を一方的にまくし立てたとしても、契約を勝ち取ることは難しいでしょう。

 では、どのようにしてニーズを把握すれば良いのでしょうか?

 相手のニーズを把握するためには、「アクティブリスニング」という手法を身につけ、「話すより聞く」を意識することが有効です。

2.相手の意見を否定しない

 自分と意見相手の意見が違ったとしても、「あなたは間違っている」「それは違う」とは、すぐに否定しないようにしましょう。

 「それは違う」ことと一方的に決めつけると、相手を不快にさせます。

 「相手の意見を否定しない」とは、「相手の意見に迎合する」「自分の意見を捨てる」ことではありません。

 こちらの意向、意見を伝えることも大切です。

 自分の意見を伝えるときの4ステップ

 1.相手の話を全て聞く

 2.その考えに至った理由を聞く

 3.相手の意見を受け止める相手の話を理解したことを伝える

 4.自分の意見を述べる。(ただし、断言、断定はしない)

 カウンセラーである大野萌子さんも、否定的な意見の伝え方として、次のようなアドバイスをしています

 

「まずは相手の言い分を受け止めましょう。そして『そう思ってたんだね』と言った認めたあとで、自分の意見を返します。

「まずは相手の言い分を受け止めましょう。そして『そう思ってたんだね』と言った認めたあとで、自分の意見を返します。

そういう姿勢を示せば、たとえマイナス意見でも素直に聞いてもらえる可能性が高くなるのです」。

出典:よけいなひと言を好かれるセリフに変える言い換え図鑑 大野萌子 著

 

 

3.相手が求めている話をする

 「自分がしたい話」は、ひとまず後回しにしましょう。話題選びは「相手の聞きたい話」、「相手がしたい」話を優先します。

 

 実業家でビジネス支援課の永松茂久さんも著書の中で、「好かれる話し方のコツ」として、「相手が求める話をすること」を挙げています。

「『お役に立ちたい』と言う気持ちで話すと、それは自然と相手にも伝わり、相手もあなたの言葉に真摯に耳を傾け始めます。常に心がけておくべき事は、『自分の話したいことではなく、相手の求めている話をする』ことなのです」

人は話し方が9割 永松茂久 著

「自分がしたい話」だけだと、会話が停滞し、誤解やトラブルを招きやすくなります。

 

 自分の立場以上に、相手の立場を考えるからこそ、気持ちの良い会話が実現するのです。

参考図書:

「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

 誰とでも15分以上 会話のとぎれない話し方 66のルール

 よけいなひと言を好かれるセリフに変える言い換え図鑑

 人は話し方が9割


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