『物語思考』やりたいことがみつからなくて、悩むキャリア設計術【 本の要約 】

~未来を描く力で人生を物語のように楽しむ物語思考術。
自分の理想通りの人生を送るためには、一つの「物語を作る」考え方が有効です。
本書は、理想の自己へと変わるための具体的なステップを提供するために、自分のなりたい将来像を決めて、それに近づくために理想の「キャラ」を作る。
そして、その「キャラ」として行動していく。
こんにちは、ひろしです。
今回は、けんすうさん著『物語思考──やりたいことが見つからなくて悩む人のヒントや設計術』をご紹介します。
「やりたいことがわからない…」 「やりたいことを見つけようと本を読んでもピンとこなかった…」興味がありそうなことをやってみることに、一歩を踏み出せない人のためにおすすめの書となっています。
“人生を物語として描く”というユニークなアプローチが本書の魅力となっており、こちらの記事では、特に重要な3つのポイントを中心に、わかりやすく解説していきます。
著者である「けんすう」さんは、こちらの動画で拝見できます。
物語思考とは?
「物語思考」とは、自分の人生を物語としてとらえ、自分自身を主人公に見立てて行動をデザインしていく考え方です。
普通に考えたら怖いチャレンジも、物語の主人公になったつもりで考えると、「ちょっとやってみようかな」と思えるようになる。
たとえば「今いる町から出て新しい世界に飛び込む」──これは物語に欠かせない展開ですが、現実の私たちもその“冒険”がないと、退屈で停滞した毎日を送ってしまいます。
物語思考=人生を面白くする“ストーリーデザイン”の発想法が本書の中核です。

頭の「枷(カセ)」を外す──制限なしで“なりたい状態”を描く
「何をしたいか」より「どうありたいか」。
本書では、やりたいことが見つからない人は“行動”ではなく“状態”から考えるべきだと述べています。
しかし、多くの人は「現実的な範囲」でしか自分の未来を想像できません。たとえば「制限なしでどうなりたい?」と聞かれても「年収600万円」と答えてしまう──それが「頭の枷(カセ)」です。
けんすうさんのおすすめは、「10年後のなりたい状態を100個書き出す」こと。
- どんなライフスタイル?
- どんな仕事?
- どんな人と一緒にいたい?
- 年収は?
- 持ち物、趣味、行動パターンは?
数が増えてくると、最初の方に書いたものより、後半に書いた“無理やり絞り出したもの”のほうが本音だったりするから不思議です。
キャラの作り方──「自分」を設計するという発想
本書の核心はここ。「自分のキャラを設定すること」。
キャラとは何か? 物語に登場するキャラクターのように、
- 求めるもの(=ビジョン)
- 動き(=行動)
- 障害(=困難)
- 選択(=決断)
これらの4つの要素で、自分自身を“設計”していきます。
たとえば、「禁酒するぞ」と思うより「自分はお酒を飲まないキャラなんだ」と設定した方が行動がブレません。
また、キャラ設定は“憧れの人”をコピーするだけでは不十分。必ず「自分のなりたい状態」を起点に設計することが重要です。そうしないと、他人の人生をなぞって生きることになってしまいます。

まとめ|人生をもっと面白くしたいあなたへ
「失敗」が「物語」をおもしろくする。
ゴールまでの道のりを極めるほうが好きな日本人には、「物語思考」が合っています。自分のありたいキャラをつくり、そこに向かって行動していくことは、キャラを作って行動していくうちに、「こういうキャラなんだ!」と自分で思い込むようになっていくという効果もあります。
行動していけば、失敗することも当然あります。しかし、「失敗」が物語をおもしろくします。失敗から、何を学びどう現状を変化させていくのかに、お客さんは見ています。
物語思考は、次の3ステップで構成されている。
- 1章:物語思考とは? → 自分を主人公と見立てて、人生を動かす。
- 2章:なりたい状態を描く → 頭の枷を外し、「どうなりたいか」を100個書く。
- 3章:キャラを設定する → 「ビジョン」に合ったキャラをつくると行動が自然に変わる。
本書は、「やりたいことが見つからない」という悩みに対して、「物語として人生を再構築する」という斬新なアプローチを提案してくれます。
読後の具体的行動リスト3つ
✅ なりたい状態を「100個」書いてみる
✅ 自分の好きな人物・尊敬する人物を想像してキャラを「設定」する
✅キャラを動かように行動してみる
関連リンク
「やりたいことが見つからない」は、決して“悪いこと”ではありません。
でも、そこで立ち止まり続けるのではなく、「どうすれば動けるか」を知ることが大切です。
『物語思考』は、その第一歩を後押ししてくれる一冊です。気になった方は、ぜひ読んでみてください!
