自分の意見で生きていこう 【 本の要約 】
こんにちは、ひろしです。
就職、結婚、マイホームの購入など、人生における重要な選択は、算数のように唯一の正しい答えがあるわけではありません。 「自分の意見」が言えなければ、流されるまま人と同じ人生を歩むことになります。 自分の意見を持ち、発信できるようになると人生はどんどん充実していきます。
この記事では、自分の意見を持ち、発信できるようになるための考え方と4つの実践ステップを紹介します。
『自分の意見で生きていこう』はどんな本か
有名な社会派ブロガーこと「ちきりん」さんの最新書籍。
ちきりんさんはブログやTwitterで様々な社会問題について、ご自身が考えたことを発信されています。今までにも『マーケット感覚』や、『自分の頭で考える』とはどういうことなのかといったテーマで何冊か本を出版されています。
私は、『ちきりん』さんのVoicyでは有料のリスナーとなっており深い学びをいただいております。本書では「どうやったら自分の意見を持てるようになるのか」、「自分の意見を発信するとはどういうことか」を解説してくれています。
SNS全盛の時代に自分なりの意見を持ちたいという方、自分らしく納得のできる人生を過ごしたいという方におすすめの一冊です。

「正解がある問題」と「正解がない問題」
重要な問題には正解がない
世の中には、正解のある問題と正解のない問題があります。
- 正解のない問題の例 2つの会社から内定をもらっているけど、どちらに就職をするべきか」、「消費税は何%にするべきか」という問題のこと…人によって「正しい」と思える答えが違って、唯一の答えは存在しません。
- 正解のある問題の例 2+3はいくつか、車の維持費はいくらか… 本やネットで調べれば明確な答えが出ます。
これらの違いは何かというと、問題に対して「考える」必要があるかという点です。
「正解がある問題」は調べたら答えを出せますが、「正解がない問題」は自分なりに考えて自分で意見をだしていく必要があります。
まずは、現在悩んでいることがどちらのタイプかを見極めましょう。 正解のない問題をいつまでも検索し続けたり、正解のある問題を延々と考え込むことを防げます。
自分が現在かかえている問題は、どちらに分類されるのかを最初の段階で見極めないと、いくら時間をかけても答えが見つからないという落とし穴にはまってしいます。
一方、「正解のない問題」は、「考える」ことで「意見」を持つことができます。
正解がない問題に答えを出すためには考えることが必要であり、自分の意見とは違った意見も存在するからです。
どれくらい考える必要があるかというと、自分は「絶対にこうだ!」だと思えるまでは考えなければなりません。考えきれていないと、誰かから意見をもらったときに自分の考えがブレてしまうからです。
例えば、
私にとっては、最新機種で最高スペックのi-phone 16 pro が最適だ。
私にとっては、型落ちで安くて小さいiphone 13 mini が最適だ。
このように、「意見」というのは人それぞれですので、「正しい」意見も「間違った意見」もありません。
これを理解できていると
・他人に「正解のない問題」について「答え」を求める
・他人の「意見」に対して「正しい」とか「間違っている」と評価する
これらのことがいかに意味がないことかが、理解できると思います。

自分の意見をいうための情報収集法
前提の知識がなく、意見をいうことができない場合には、調べる前に「この情報があれば、自分の意見は明確になる」という項目を書き出します。調べられる量や時間的にも限界があります。今ある情報がすべてと割り切って考えることも大事です。
自分で自分の意見に突っ込む
自分の意見に見落としがないかを確認するには、現時点での自分の意見の反対のポジションの立場をとってみて突っ込んでみると良いです。
例えば、ある問題に対して賛成のポジションを取ったら、反論を10個書き出してみる。
そして、出てきた反論に対して反論する。
さらに反論の反論に対して反論してみる。
これを繰り返すことによって、自分の意見が論理的に説明できるようになります。
意見と反応
意見と反応の違い
SNSの投稿には、「反応」と「意見」の2種類があります。 両者の違いを分けるカギは”ポジション(立場)”です。
- ポジションを明確にして発信 → 意見
- 立場が分からないまま感想や否定をする → 反応
例えば「増税に賛成です」という発言は、立場が明確なので意見です。 一方、「あなたの考えはおかしい」というだけでは、立場が不明で反応に過ぎません。
ポジションを明確にする
人々には「意見と反応」というものがあることが、私には新しい世界が入ってきたようで新鮮でした。
「意見」に対して自分がどういう立ち位置で意見を語るのかが大事だと、著者のちきりんさんは言っています。
例えば、
1.会社に頼らずに、プログラミングを勉強すべき← 一つのポジション
2.プログラミングを勉強しても食べていけない← 違う見解だが、一つのポジション
はっきりと自分のポジションを表現し、そこから自分の意見を展開していくことは大事なことです。
また、これが「意見」だとすれば「反応」というものがある。
【1+2=何の意味も持たない】
これは意見でもなくて、反応である。
人はみな、自分の意見を言うのは恥ずかしい、怖いという思い。自分の意見を発信して認知を得たい、「インフルエンサーになりたい」という思い、どちらも抱いているのではないでしょうか。
その人のキャラクターがハッキリとわかるのが、ポジションであり意見ならば、インフルエンサーの発信をみているとポジションが明確ですので、勉強になります。
その人が「どういう人生」を歩んできたのか。その人が「どういう世界」を望んでいるのか。
正解のない答え=自分の「意見」を発信すること
違う意見があっても良いし、違う意見があって当たり前のことです。「こういう意見もあるんだな」と考えをあらためれば、いろんな意見も受け止めやすくなると『ちきりん』さんの本を読んでの感想です。

意見を持てるようになる4つのステップ
正解のない問題に答えるためには、自分の意見を鍛える必要があります。 次の4ステップで練習してみましょう。
- レベルをチェックする 賛成か反対かを明確にし、理由を100文字程度で書き出す。
- 無理にでも意見を言い切る ポジションを決めることで、リスクを取る練習になる。
- 自分で自分に突っ込む 10個の反論を想定し、それぞれに答えを用意する。
- 言語化する 「美味しい」などの感覚的表現を具体的に説明できるよう訓練する。
まとめ
仕事、恋愛、結婚など、人生の重要な問題に唯一の正解はありません。 自分で考え、自分で意見を持ち、自分の人生を肯定できる人こそが、胸を張って生きていけます。
あなたも今日から、反応ではなく意見を発信する一歩を踏み出してください。
人生のほとんどの悩みは「正解のない問題」ですし、「正解のない問題への回答」が積み重って自分の人生をつくっていくのかもしれません。
意見というのは、何ごとかについてある人がくだす「判断」です。
賛成なのか、反対なのか。
他の人はその判断に同意するかもしれないし、同意しないかもしれない。しっかりと、ポジションを明確にして「自分の意見」を言えるようになりたいです。
自分なりの意見を持つからこそ、自分らしい人生を生きることができることを教えてくれた本でした。
