『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』で差がつく15の習慣
「頑張っているのに、なぜか成果が出ない」
「自分なりに努力しているのに、評価されない」
そんなジレンマを感じたことはありませんか?
成果を出す人とそうでない人の差は、才能やスキルではありません。
違いは、“誰でもできるけれど、ほとんどの人がやっていない”小さな習慣を積み重ねているかどうかです。
今回ご紹介するのは、ビジネス書のベストセラー『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』。著者・河野英太郎さんが提案するのは、仕事の成果を劇的に変える「地味だけど効く」実践術となっています。
本記事では、その中から特に汎用性が高く、すぐに使える15のコツを6つのテーマに分けて解説します。
たとえば、
「報告は結論から話す」
「会議では、その場でアクションを決める」
「相手の名前を呼ぶ」
「指示ではなく、期待で人を動かす」
「メモは“行動単位”で書く」など、どれも今日から取り入れられることばかり。
しかし、こうした基本動作を意識して継続・実践している人は、意外にも少ないのが現実です。だからこそ、それが“信頼”と“成果”につながっていく1%の差が、仕事の未来を大きく変えていくのです。
「変わりたい」と思った今が、はじめどきです。
この記事を通して、あなたの仕事にすぐ役立つヒントを手に入れてください。
本書の結論:できる人の差は“地味な基本”で決まる
まずは基本をおさえましょう。
- 目立つスキルではなく、「誰でもできるけど、ほとんどの人がやっていない」ことにこそ価値がある
- 一見「当たり前」のことを、ちゃんとやる人が成果を出す
- 「1%の工夫 × 継続」が成果の再現性を生む
具体的な15のコツを抜粋しましたので、順に見ていきましょう。

6つのテーマ別!“1%の工夫”で仕事が変わる15のコツ
|1.報告のコツ:信頼される伝え方とは?
自信なさげな枕詞(前置き)を捨てる
報告の冒頭に「うまく言えないのですが…」「まだ不十分で…」などと言うと、それだけでネガティブな印象を与えます。 同じ内容でも「結構うまくまとまっていると思います」と前向きに伝えるだけで、反応が好転することが実験でも示されています。これは心理学でいう「プライミング効果」によるものです。
仕事をする際は常に自信があるように振る舞いましょう。
聞かれたことには、まず「答え」から
上司に「アポは取れた?」と聞かれて、「田中さんが忙しそうで…」と背景から話してはいませんか? 質問者が知りたいのはまず「Yes / No」の結論であり、詳細などはそのあとです。 報告とは、相手の“知りたい”に即答をすることから始まります。聞かれたことにストレートに答えましょう。
|2.会議のコツ:時間と生産性を最大化する方法
- 会議は「8分の1」に圧縮せよ(人数・時間・頻度)
- ホワイトボードで話を見える化する
- アクションをその場で決める
- 目的とゴールを事前共有
会議は“8分の1”にする
- 人数:20人 → 10人
- 時間:2時間 → 1時間
- 回数:月2回 → 月1回
これだけで、月80時間が10時間に。70時間の削減となります。人数・時間・頻度を考え、「とりあえず会議」はもうやめましょう。
ホワイトボードで話を見える化する
話すだけではなく、会議中に要点をホワイトボードに書きながら説明できる人は、議論の流れを可視化することができます。 内容が“見える化”され、参加者の理解も深まるからです。会議ではホワイトボードを活用しましょう。
アクションをその場で決める
×:「営業部で対応します」
〇:「田中さんが10月14日までに対応」
「誰が・いつまでに・何をやるか」を会議中に決めておかないと、動きません。会議後のアクションはその場で決めましょう。
目的とゴールを事前に共有する
会議の前に全員で「この会議の目的は?」を共有しておくことが大事です。脱線を防ぐことができ、生産性が上がります。

|3.コミュニケーションのコツ:距離を縮める小さな習慣
名前を呼ぶ(名前を覚える)
△ :「おはよう」
◯ :「鈴木さん、おはよう」
自分のことを名前で呼んでくれる人には、ポジティブな印象を抱きやすいです。 相手は自分に関心を持たれていると感じ、心理的な距離が縮まるからです。

「おはよう」よりも、「〇〇さん、おはよう」と言われたほうが相手は親近感も湧いてきます。
相手のプロフィールに興味を持つ
相手に好意を持つために、まず相手に関心を持ちましょう。
出身地、趣味、好きな食べ物などを知っておくと、雑談の質が上がり、仕事の話につながることもあります。
例えば、相手の好きなものに関する話題を振るのは効果的です。
ラーメンが好きな上司には「近場にある人気のラーメン店」の話を、
スポーツが好きな上司には「昨晩の試合結果」の話をしましょう。
名前・出身地・趣味を覚えることで、チャンスが広がっていきます。ちょっとした“引き出し”が信頼のきっかけになります。
オフライン交流を大切に(たまには飲みに行く)
コロナ禍を経験したことで、オフラインでの交流は貴重となりました。 食事や飲み会の場でこそ生まれる信頼が、仕事のスピードを加速させます。

|4.優先順位のコツ:迷わず動ける判断基準を持つ
優先順位をあらかじめ決めておく
「全部大事」では判断が止まってしまいます。 たとえば「家族 > お客様 > チーム > 同僚」のように、自分なりの”基準”を持っておくことで、いざというときには迷いません。
“ついで”を活かすための2倍効率行動術
出張中にお客様へ挨拶 ・通勤時間に音声で英語学習 ・移動のついでに社内あいさつなど。“ついで”を活かすことで、パフォーマンスが2倍になります。
一つの行動に二つ以上の目的を持たせましょう。
|5.チームワークのコツ:人を動かすリーダーの姿勢
命令ではなく、「依頼」と「期待」で伝える
他人には「動いて頂くもの」と念頭に置き、コミュニケーションを取りましょう。
相手が若手や後輩であっても同様となります。
「〇〇さ、これやっておいて」ではなく、「お願いできますか」もしくは「期待しています」 と伝えれば、相手の受け取り方が変わります。
褒めるときは理由を添える
△ :「頑張ったね」
〇 :「予定より早く納品してくれて助かりました」
具体的なフィードバックを伝えることで、相手は自分の“価値”を実感できます。
「あいつ使えない」と言う前に自分の”育成力”を疑え
部下が使えないのではなく、使いこなせない自分に課題があると捉える。「人を育てる力」が、できる人の条件です。
間違えても、「不機嫌を撒き散らす人」にはならないようにしましよう。機嫌で他人を振り回すことは大人としてのマナー違反です。
|6.目標達成のコツ:行動に落とし込むメモ術
メモは“行動単位”で書く(誰が/いつまでに/何を)
次の一手がわかるようにメモをとることで、目標が動き出します。
具体例が分かりやすいのでご紹介します。
- 顧客連絡をする
- 4月の売上は100万円足りなかった
- 5月は500万円売り上げる
- 10時までに顧客に連絡する
- 4月に売上達成できなかった原因を、5月5日までに洗い出す
- 5月は30件・新規顧客を獲得する
ご覧のようにOK例では具体的な行動が分かります。
NG例で挙げたようなメモですと効果が薄いので、「OK例」へと近づけていく。「意識」よりも、「行動」を変えていきましょう。

まとめ|“地味な1%の積み重ね”が仕事人生を変える
本書で紹介されているコツは、どれも地味なものではありますが、日々の積み重ねで確実に差がつくものばかりです。
- 報告で信頼を得る
- 会議の無駄を削ぎ落とす
- 相手に関心を持つ
- 優先順位で迷いを減らす
- チームの力を引き出す
これらのうちたった1つでも実践すれば、明日の仕事が変わり人から褒められるばかりではなく、注目されるようになります。
“1%の工夫”が未来を変えます。
まずは、一つでもよく、そして3つ、5つと増やしていく。まずは1つでいいので、行動をし続ける人が「できる人になる」のです。行動すればあなたは確実に“できる人”に近づいていくでしょう。
興味を持たれた方は、ぜひ『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』を読んで、仕事に活かしましょう。
関連記事
- 『伝え方が9割』で報告力を磨く
- 『あたまの良い人が話す前に考えていること』でコミニュケーション力を磨く
