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たった1つ話し方を変えるだけで、伝わり方は劇的に変わる――『話し方の戦略』(千葉佳織著)書評レビュー

ひろし

「話すのが苦手…」そんなあなたへ

  • 人前でうまく話せない
  • 話しているのに、なぜだか伝わらない
  • 緊張して声が震えてしまう

このように、「話し方」に関する悩みを抱えたことはありませんか? 仕事でもプライベートでも、思ったことが伝わらない歯がゆさは、想像以上にストレスを抱えてしまいます。

実は、私もずっと悩んでいました。

プレゼンや打ち合わせ、講座など「ちゃんと話したつもりなのに、伝わらなかった…」と感じることが何度もありました。 だからこそ、カルチャーセンターに通ったり、話し方の本を読んだり、自分なりに努力してきたのです。

でも── どこかピンとこない。

「で、結局どうすれば伝わるの?」という疑問だけが私のなかで残っていました。

出会った一冊は、話し方講師・スピーチライターである千葉佳織さんが書かれた『 話し方の戦略 「結果を出せる人」が身につけている一生ものの思考と技術 』です。千葉さんは、YouTube番組「選挙ドットコムちゃんねる」でも、以前キャスターを務めていたかたです。

この本が教えてくれたのは、 「話し方には才能もセンスもいらない」 という強烈な事実。根本から解決してくれました。

この本で書かれていた必要なものは、思考と技術、そして“戦略”でした。

本書は、単なる話し方のテクニック本ではありません。 誰でも再現できるメソッドとして、話し方を構造的に、かつ実践的に教えてくれる一冊です。

  • ビジネスパーソン
  • 講師や営業職
  • インフルエンサー・YouTuber
  • 面接やプレゼンが控えている就活生

など、「話す力を伸ばしたい」、「伝える力を高めたい」と願うすべての人にとっての永久保存版といえる内容になっています。

まずはこの記事で、話し方の本質に触れてみてください。

「話すのが苦手だから…」とあきらめる前に、 本当の意味で“伝わる話し方”を学んでみませんか?

たった1つ話し方を変えるだけで、伝わり方は劇的に変わります。 まずはこの記事で、本書のエッセンスを一緒に読み解いていきましょう。

話し方がうまくならなかった理由

うまく話せない人
うまく話せない人

「話し方の本を読んだけど、変わらなかった」

「本で学んだけど、現場では役に立たなかった」

このような経験がある方は、大事な視点が抜けていたのかもしれません

本書では、話し方には2つの軸があると説明されています。

2つの軸

「言葉」と「非言語」の掛け算

1つめの軸…言葉(内容・構成・語彙)

2つめの軸…音声・動作(声のトーン、間の取り方、ジェスチャー、表情)

どちらか一方だけを磨いても、伝わり方は変わりません。 たとえば、堂々と話していても内容が整理されていなければ響かない。 逆に、内容が素晴らしくても、声が小さく姿勢が悪ければ伝わらない。

伝わる話し方の3つの原則

──その話、目的と聞き手に合っていますか?

千葉さんは、伝わる話し方の基本として、次の3つの原則を紹介しています。

原則①:話す目的を明確にする

  • 商品を買ってほしいのか?
  • 信頼されたいのか?
  • 行動を促したいのか?

目的が曖昧なまま話すと、内容がブレてしまい、相手の心には届きません。「この話で何を実現したいのか?」を明確にする。こうすることで、”話の軸”が決まります。

原則②:対象者を分析する

聞き手がどんな立場で、どんな知識や感情を持っているか?これを無視すると、ズレた伝え方になります。

  • 初心者に専門用語を使っていないか?
  • 相手の感情に寄り添った言葉選びができているか?

話し方は「伝える技術」ではなく、「相手に合わせる技術」なのです。

原則③:話し言葉を意識する(書き言葉との違い)

話し言葉は「一度聞いて、流れていく情報」です。書き言葉のように、読み返すことができません。

だからこそ、以下の3つのルールを守りましょう。

3つのルール
  1. 一文は短く
  2. 要点は3つまで
  3. 話すスピードはややゆっくり

この3つを意識するだけで、“聞きやすさ”が劇的に変わります。

準備の戦略こそが、“自然に話せる”秘訣

「即興のほうが自然に話せる」 そう思っていませんか?

実は、即興がうまい人ほど、裏では徹底的に準備しているのです。千葉さん自身も、スピーチや講演では次のような準備を行っています。

著者:千葉佳織さんの準備術

  • 1週間前から原稿作成
  • フィードバックをもらって推敲
  • 音声を録音し、シャドーイングで練習
  • 一段落ごとに音読・暗記

ここまで準備して初めて、“自然体”が生まれるのです。

準備は、自分のためであると同時に、聞き手への配慮でもある。

さすがは、話し方トレーニング講師。千葉さんの聞き手を想う、すばらしい準備となっています。

コア・メッセージを決めると、話がブレない

コアメッセージとは、「つまり、何が言いたいのか?」を一言で表したもの

話し方に自信がない人ほど、話があちこちに飛びがちです。 しかし、コアメッセージがあれば── 話に一本軸が通り、聞き手の記憶にも残ります。

コア・メッセージのつくり方【3ステップ】

ステップ順にすると、

話す目的と聞き手を明確にする
伝えたいことをすべて書き出す
最も伝えたい1つに絞り、言い切る

まとめ|話す力は、人生の武器になる

この本を読むことで、あなたの話し方は確実に変わります。 そしてその変化は、プレゼン・商談・面接・日常会話── あらゆる場面で、信頼と成果を生む“人生の武器”になります。

本書の要点まとめ

  • 話し方は「言葉」と「音声・動作」の”2つの軸”で考える
  • 伝わるには「目的」、「聞き手分析」、「言葉の使い方」が重要
  • 即興よりも、準備がパフォーマンスを高める
  • コアメッセージを1つに絞れば、話が伝わる

この記事を読んだあなたに

👉『 話し方の戦略 「結果を出せる人」が身につけている一生ものの思考と技術 』(千葉佳織 著) は、話すことに悩むすべての人へ向けた未来を変えてくれる一冊です。

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