『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』 【 本の要約 】
「うまく仕事が進まない…」 「もっと効率よく働ける方法はないのかな?」
このような悩みを抱えるビジネスパーソンにとって、まさに必読なのが河野英太郎さんの著書 『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』です。
この本には、才能ではなく、“地味だけど確実に成果を出す働き方のコツ”が詰まっています。本記事では15個のコツを6つのテーマに分けてご紹介します。
小さなコツを積み重ね、上位1%の人材を目指しましょう。

【結論】できる人は「基本」を徹底している
まずは基本をおさえましょう。
- 報告は「枕言葉」が命(自信なさげな前置きは逆効果)
- 会議は「頻度・時間・人数」を半分にできないか考える
- 名前・出身地・趣味を覚えることで、チャンスが広がる
それでは、具体的な15のコツを抜粋しました。順に見ていきましょう。
報告のコツ|“伝え方”ひとつで印象が変わる
自信があるように振る舞う(枕言葉に注意)
報告の冒頭に「うまく言えないのですが…」「まだ不十分で…」などと言うと、それだけでネガティブな印象を与えます。 同じ内容でも「結構うまくまとまっていると思います」と前向きに伝えるだけで、反応が好転することが実験でも示されています。これは心理学でいう「プライミング効果」によるものです。
不安げな印象を与えると相手に「悪いもの」と先入観を与えてしまいます。反対に自信を持って報告すると、「良いもの」と先入観を持って確認されます。
仕事をする際は常に自信があるように振る舞いましょう。
聞かれたことにストレートに答える
上司に「アポは取れた?」と聞かれて、「田中さんが忙しそうで…」と背景から話していませんか? 質問者が知りたいのはまず「Yes / No」の結論。詳細はそのあとです。 報告とは、相手の“知りたい”に即答をすることから始まります。
会議のコツ|時間を削れば成果が見える
会議は“8分の1”にする
- 人数:20人 → 10人
- 時間:2時間 → 1時間
- 回数:月2回 → 月1回
これだけで、月80時間が10時間に。70時間の削減です。 「とりあえず会議」はもうやめましょう。
ホワイトボードを使いこなす
話すだけではなく、会議中に要点をホワイトボードに書きながら説明できる人は、議論の流れを手中に治めることができます。 内容が“見える化”され、参加者の理解も深まるからです。

会議後のアクションはその場で決める
×:「営業部で対応します」
〇:「田中さんが10月14日までに対応」
誰が・いつまでに・何をやるかを会議中に決めておかないと、動きません。
目的とゴールを事前に共有する
会議の前に全員で「この会議の目的は?」を共有しておくこと。脱線を防ぎ、生産性が上がります。
コミュニケーションのコツ|信頼を築く“ちょっとした工夫”
名前を覚えて呼ぶ
「おはよう」よりも「おはよう、鈴木さん」。自分のことを名前で呼んでくれる人にはポジティブな印象を抱きやすいです。 相手は自分に関心を持たれていると感じ、心理的な距離が縮まります。
相手のプロフィールに興味を持つ
相手に好意を持つために、まず相手に関心を持ちましょう。
出身地、趣味、好きな食べ物などを知っておくと、雑談の質が上がり、仕事の話につながることも。 ちょっとした“引き出し”が信頼のきっかけになります。
例えば、相手の好きなものに関する話題を振るのは効果的です。
ラーメンが好きな上司には「近場にある人気のラーメン店」の話を、
スポーツが好きな上司には「昨晩の試合結果」の話をしましょう。
たまには飲みに行く
コロナ禍を経験し、オフラインでの交流は貴重となりました。 食事や飲み会の場でこそ生まれる信頼が、仕事のスピードを加速させます。
優先順位のコツ|“迷わない自分”をつくる
優先順位をあらかじめ決めておく
「全部大事」では判断が止まります。 たとえば「家族>お客様>チーム>同僚」のように、自分なりの優先基準を持っておくことで、いざというときに迷いません。

一つの行動に二つ以上の目的を持たせる
・出張中にお客様へ挨拶 ・通勤時間に音声で英語学習 ・移動のついでに社内あいさつなど。
“ついで”を増やすことで、パフォーマンスが2倍になります。
チームワークのコツ|人を動かすのではなく、動いていただく
命令ではなく、依頼・期待で伝える
他人には「動いて頂くもの」と念頭に置いてコミュニケーションを取りましょう。
相手が若手や後輩であっても同様となります。
「これ、やっておいて」ではなく 「お願いできますか」「期待しています」 と伝えれば、相手の受け取り方が変わります。
褒めるときは理由を添える
×:「頑張ったね」
〇:「予定より早く納品してくれて助かりました」
具体的なフィードバックを伝えることで、相手は自分の“価値”を実感できます。
「あいつ使えない」は敗北宣言
部下が使えないのではなく、使いこなせない自分に課題があると捉える。 「人を育てる力」が、できる人の条件です。
目標達成のコツ|「意識」より「行動」を変える
メモは“行動”に落とし込む
次の一手がわかるようにメモをとることで、目標が動き出します。
具体例が分かりやすいのでご紹介します。
OK
- 10時までに顧客に連絡する
- 4月に売上達成できなかった原因を5月5日までに洗い出す
- 5月は30件新規顧客を獲得する
NG
- 顧客連絡をする
- 4月の売上は100万円足りなかった
- 5月は500万円売り上げる
ご覧のようにOK例では具体的な行動が分かります。
NG例で挙げたようなメモですと効果が薄いので、「OK例」に近づけていきましょう。

まとめ|“1%の工夫”が未来を変える
本書で紹介されているコツは、どれも地味なものではありますが、日々の積み重ねで確実に差がつくものばかりです。
- 報告で信頼を得る
- 会議の無駄を削ぎ落とす
- 相手に関心を持つ
- 優先順位で迷いを減らす
- チームの力を引き出す
このうちたった1つでも実践すれば、明日の仕事が変わり人から褒められるばかりではなく、注目されるようになります。
そして3つ、5つと増やしていけば、あなたは確実に“できる人”に近づいていくでしょう。
興味を持った方は、ぜひ『99%の人がしていない たった1%の仕事のコツ』を手に取ってみてください。 働き方が変わるきっかけが、きっと見つかります。
