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アルケミスト 夢を旅した少年 【要約/書評 】

ひろし

こんな人におすすめです

このままで生きていていいのかな…と不安を感じている人。

夢はあるけれど、踏み出せずにいる人。

毎日が面白くない。転職をしようか迷っている。若い頃、夢を描いた「自分の人生ってこんなんだったっけ」と思っている方にずっと頭に入ってきます。

年末年始に、読み返したくなる一冊です。

あらすじは『羊飼いの少年サンチャゴが、夢を追いかけ旅に出て、道中で出会いや困難にあい、人生の知恵を学んでいく』という物語で、パウロ・コエーリョさんが書かれた小説。小説でありながら、世界で5番目に読まれているといわれています。

「自分の人生を旅する」がこの本のテーマ。「自分の夢や人生を探求しては生きるのか、それとも諦めて生きるのか」ということについて、主人公のサンチャゴ少年は、物語の中で何度も選択を迫られることになります。

共感した箇所など

世間体を気にするな

物語の中で、少年は夢を追います。

少年は、パン屋になった男を見て「人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかを基準に生きてしまう」ということを知ります。つまり、世界をフラフラ旅している羊飼いよりも、定住生活のパン屋の方が世間体が良いからです。ほとんどの人が自分のやりたいことよりも、他人の目を気にしてしまいパン屋になってしまうということです。

現代人がほとんどサラリーマンになるのも同じこと。ほとんどの人が自分は何をやりたいかではなく、みんなにどう思われるかで生きているのではないでしょうか。ほとんどの人は、世間の価値観で人生を決めています。

他人の価値観に沿って生きる事は、自分の人生を生きているとはいえません。他の人から変な奴だと思われるのが怖いから、他人の価値観で他人の人生を生きています。このような人は、嫌われる勇気がなく挑戦する勇気がないのです。自分だけのオリジナルの価値観を持ち、自分の人生を生きましょう。

傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりも辛いもの

「夢の実現を不可能にするものが、たった一つだけある。それは失敗するのではないかという恐れだ」

「傷つくのを恐れることは実際に傷つくよりも辛いものだとお前の心に言ってやるが良い。夢を追求しているときは心は決して傷つかない。それは追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。」

たとえ今すぐ行動してダメだったとしても、傷つくのを恐れて何十年も行動できないよりマシだと言っていますね。振り返ったとき、「やらなかったときの後悔の方が実際にやってみて傷つくよりも辛いものだ」と人生の諸先輩の方々は口を揃えて話します。立ち向かって跳ねのけられるより、バッターボックスに立たないで外野スタンドから、「あの時こうすればよかった」と眺めてる方がよっぽど辛いものです。

旅の途中こそ、しあわせ

「夢を旅しているときは、心は決して傷つかない。それは追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。僕が真剣に自分の宝物を探している時、毎日が輝いている。本気で宝物を探しているときには、僕はその途中でたくさんのものを発見した。挑戦する勇気がなかったから決して発展することができなかったものだ」

目標達成することではなく、本当はそれを求める過程にこそ喜びや輝きがあります。夢があること、目標があることだけでもとても幸せなことです。『こんな生活ができたら夢のようだなぁ』と言う理想を持ってそこに向かっている瞬間が1番幸せだということです。つまり目標に向かう途中の「今、ここ」を思いっきり楽しまないと、もったいないということです。

人間は達成する前が一番楽しいし、ワクワクする。夢や理想を追っている瞬間こそが最高の宝物だということ。そして、その過程でいろんなことを知ることができます。夢に向かって歩き始めた瞬間、あなたの人生の勝利は決まるといえるでしょう。

なぜ人は心に耳を傾けなくてはならないのですか?

「なぜならば、心を黙らせると言うことはできないからだ。たとえお前が心の言うことを聞かなかったふりをしても、それはお前の中にいつもいて、お前が人生や世界をどう考えているか繰り返し言い続けてくるものだ」

「お前の心があるところが、お前が宝物を見つける場所だから」

「お前は自分の心から決して逃げる事はできない。だから心が言わねばならないことを聞いた方が良い。そうすれば、不意の反逆を恐れずに済む」

自分の本心に素直に大切に向き合うことを教えてくれています。なぜならば、心を黙らせることはできないからです。心はいつもあなたの中にいて、繰り返し、繰り返しあなたに語ってくるからです。だからこそ、自分の心に素直に従って生きましょう。

本書を通して、学べたこと

自分の心を信じて過去に執着しないこと。自分の人生を正直に生きること。他人の目を気にせず夢を信じ、追いかけることの大切さを学びました。

小説でありながら人生の本質をつくような言葉が散りばめられており、多くの人に読まれている理由がわかりました。

”お前の心に耳を傾けるのだ。心はすべてを知っている”

アルケミストからは「つい他者の目を気にして諦めてしまったり、何かと言い訳をして遠ざかってしまった」目標の設定や達成にむけた考え方をふんだんに学べます。まだ読んだことがない方は是非とも手に取って頂き、既に読まれた方も自分に刺さるポイントが変わっているかもしれませんので、久々に読んでみてはいかがでしょうか。

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