『三行で撃つ』 【 書評 】


 こんにちは、ひろしです。

清廉な白いカバーに、ペンを握った力強い右手の線画が輝く表紙に惹かれ、タイトルが目に入る。

 『 三行で撃つ 』

”(善く、生きる)ための文章塾”

表紙に目をやると、こうありました。

著者は朝日新聞で編集委員をされている近藤康太郎さん。すぐにこの帯文に虜になって数ページを流し読みしました。

ノウハウ本ではあるけれど、著者の生き方考え方が書かれている。

私には何度も読み返したい一冊となりました。

どこまでも、厳しく修練し、自分の表現に向き合うということ。それは、人を思いやり、愛すること。

『三行で撃つ』という本は書き方の本ではあるけれど、著者の生き方考え方が書かれており、

今までのように「なるほどな」と納得するだけで終わるような本ではありません。

文章力を磨きたい方。文章を書くことに対して何か漠然と不安がある人。最初の一文、長くても三行。そこで読者の心を撃つ。読者は浮気者。書き出し外すと逃げていく。「書く」だけではなく、書くために「生きる」ことが面白くなる。

書くことは生きることと感じさせてくれ、私には何度も読み返したい一冊となりました。

『三行で撃つ』

本書は、7つの章で構成されています。

本書の構成

第1章 文章の基本

第2章 禁じ手を知る

第3章 ライターの心得

第4章 書くための四つの道具

第5章 読ませるための3感

第6章 自己管理の技術

第7章 生まれたからには生きてみる

こちらの記事では、このなかでも厳選して特に印象に残った「2発」お届けします。

それでは、『三行で撃つ』の印象に残ったところを紹介していきましょう。

抜き書き帳

抜き書きすると、自分が〈分かる〉。

抜き書きすると、自分が〈変わる〉。

引用元:『三行で撃つ』

この本のなかで、「抜き書き帳」という単語が出てきます。

読んで良い文章ばもうどんどん抜き書きしなさい。

良い文章を書くためには、良い文章を自分で書いてみるということがすごく重要。

パソコンやスマホで抜き書きするのも良いし、もっと良いのは「手を動かす」。自分で書いてみる。

頭じゃなくて、手が覚えていく。手が覚えるって感覚はこの本を読んでいて、すごく重要なんだと気づく。

質は量からしか生まれない。

引用元:『三行で撃つ』

だから、たくさん書くこと。

抜き書きをするとどんどん自分が変わっていく。

書くことでわかるのだ。

感動した文章を書きつづって、ロジックで体験した本からの抜き書き帳を作ること。

著者の近藤さんは本を読んで、いいまわし、語彙、文体、ふと感じた箇所に線を引きまくります。

線を引いたなかで、ここはとくに重要だと思った箇所は、ページを折っていきます。

そして、読んだ本を1ヵ月ほど放置し頭を冷やす。

1ヵ月後にページを打った場所を開いて、線を引いた箇所を再読する。

再読して変わらず感動した箇所を手帳に「抜き書き」をします。

手書きをすることで脳内ネットワークができあがり、文章同士がくっついたり、つながったりするのです。

本を読んだ後にブログを書くという作業を習慣化でき始めたので、これからは「抜き書き帳」を作成し写していく作業を習慣化していこうと思います。

書くことは生きること

文は人なり」という有名なこの言葉を、犬は文章を書かないと言う意味で了解している人が多い。そうではない。文章とは人そのものなのだ。その人の、性格も、感情も、知能も、来歴も性癖も趣味も、おっちょこちょいもしみったれも、一切合切が出るものなのだ。いや、出てしまわなければならないものなのだ。

引用元 : 『三行で撃つ』

文章書くとは、「表現者」になることだと近藤さんは言っています。

「表現者」とは面白いことを発見する人。

おもしろきことをなき世におもしろさを発見するのが「表現者」です

おもしろさを発見するために、必要ななことは何か?

それは「感性の鋭さ」です。

感性を磨くにはよく生きること。

道を歩いていて、昨日まで道端に咲いていなかった花が今日は咲いていた。

いつも通る時間帯とは、違う時間帯に、同じ道を通ってみると、違った景色に見えた。

つまり、日常のささやかな変化に気づくことができるようになることです。

感性を磨くことで得た気づきが自分だけの言葉になるのです

文章を書くことは生きることです

なぜか?

文章を書くために、感性を磨くことが大切だから。

感性を磨くためにはどうするか?

感性を磨くためにはよく生きること

よく生きることで細やかな変化にも気づくことができ、それが自分だけの言葉を生み出すことにつながるからです。

今回の記事は以上で終わります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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