「書くことの3つの効果」:自己肯定感を高めるための効果的な手法をご紹介


私たちは日常のなかで感じる感情や思いを、しばしば内に秘めがちです。しかし、これらを言葉にして「書く」ことには、心理的な負担を一掃してくれるだけでなく、多くの科学的な利点あることが研究によって明らかにされています。本記事では、「書く」ことがいかに自己肯定感を高め、思考を整理し、記憶を強化するかを、具体的なデータとともに解説します。

「書く」ことが行動を変えるスイッチとなり、書くことを習慣化すれば、脳が勝手に人生を変えてくれる。

用意するものはノートととペンだけです。

書くことの3つの科学的効果

1. アウトプットによる感情の整理 ネガティブな感情の浄化作用効果

思考を「書く」ことは、感情のアウトプットとして大変効果的です。生活のなかでモヤモヤとした感情やネガティブな想いを紙に書き出すことで、スッキリとして考えが整理され、今の状態を知ることができます。心理学者による研究でも、書き出すことによって感情が整理され、ストレスが軽減されネガティブな感情の浄化作用として効果があることが確認されています。この自分の感情を書き出すプロセスは、自分自身を客観的に評価する手助けとなり、自己理解を深めるのです。

感情の整理の一番良い方法は、朝起きたら思いつくままに「ノートに思考を書いていくこと」。

起きてすぐにノートを開いて意識の流れのままに、ただ手を動かして、心に浮かんでくるものをそのまま書き留めることでやりたいことが見つかるというもの。

「書く」ことは今ここに集中し、あなたが自分と対話するきっかけとなり、モヤモヤとした感情を見える化してくれるのです。

また世界的ベストセラーになったジュ二ア・キャメロン『ずっとやりたかったことをやりなさい』(サンマーク出版)のなかでは「モーニングページ」、いわゆる「ジャーナリング」という手法が紹介されています。

2. 可視化による自己認識の向上 客観視による気づきを得られる

紙に書くことで、思いやアイデアが「見える化」されます。書いた言葉といったん距離を置くことで、より客観的に気づきや自分を見つめ直す機会がえられます。自分のなかの真の欲求、目標が明確になり、それに向かって行動を起こすことができるようになります。心理学の研究によれば、書くことで具体的な目標設定がしやすくなり、書くことで夢が実現するとも報告されています。

手で書きながら、新しい気づきが生まれ連想的な発想が得られる。

思っていること感じていることを言語化することで、今まで感じなかった気持ちや、その深層にある理由にも気づけるでしょう。

今抱えている感情や価値観を深く知り、人生を創造していくには手書きがベストです。

嫌いなこと、本当はやりたいことなどの自分の進みたい方向もわかってくる効果もあります。

3. インプットによる記憶の定着 記憶力の効果

手を動かして文字を書くことにより、脳はその情報をより強く記憶します。手書きすることで、同時に何箇所も脳の部位が刺激を受け、重要な情報だと認識します。この記憶化効果は、視覚と運動の両方が絡むため、デジタルデバイスでタイピングするよりも効果的です。脳科学の研究によると、「書く」行為は脳の深部にある海馬というところを刺激し、新しい記憶の形成を促進します。その結果、学んだことを長期記憶に移しやすくなるため、知識の定着が促されるのです。

今日から行動:一日のおわりに「スリーグッド・シングス」を書く

一日のおわりに「苦しい」出来事を3つ思い出す人にとって、その日は「苦しい」一日となります。

一日のおわりに「楽しい」出来事を3つ思い出す人にとって、その日は「楽しく幸せな」一日となります。

これは「幸せ収集能力」によるものです。

この能力を高めることさえできれば、今までと同じ毎日を過ごしても、「楽しい」出来事の収量が増えて、感じ方も敏感になってくる。

「苦しい」出来事はスルーできるようになって、日々のストレスも減ってくる。

幸せになるには、「幸せ収集能力」を高めればいいのです。

そのために「スリーグッド・シングス」をおすすめします。

書き方はとてもシンプル。「寝るまえ15分以内に『今日あった楽しい出来事』を3つ書く」というものです。

書くことを日常に取り入れるためにも「スリーグッド・シングス」はおすすめです。その日に起きた良いことを3つ書き留めるというシンプルな習慣です。これを習慣化すると、その日の良いことをする、良いこと探しをする癖がついてきます。すると1日の出来事に期待感をもてるようになり、「今日は良いことがあった。明日も良いことが起こるはずだ」と物事の受け止め方が変化し、自己肯定感が高まってきます。継続することで、自然とポジティブな考え方が身につき、毎日をより楽しく過ごすことができます。

終わりよければ、すべて良しという「ことわざ」もあります。

いつだって今日も良い一日だった」「明日も楽しみだな」と眠りにつくことができるのです。

一日の終わりに行う「スリーグッド・シングス」を実践することで、得られる主な効果(メリット)は次の3つです

1. ポジティブ能力が高まる

日々の中で良い出来事を意識的に振り返ることで、ポジティブな感情が強化されます。これにより、一般的な幸福感が増し、ストレスが軽減されるとされています。心理学研究では、ポジティブな思考が精神的な健康を支える重要な要素であることが示されています。

感謝の感情の強化と感情の安定による睡眠の改善

自分の周りで起きた良いことに焦点を当てることは、感謝の想いを育むのにも役立ちます。感謝は他人との良好な関係を築く基礎となり、社会的なつながりを強化する効果があります。これによって、人間関係の質が向上し、支援的なネットワークが形成されやすくなります。

3. **前向きな行動パターンの形成で幸福度アップ**:

良いことを日記に記録することで、前向きな行動を繰り返す習慣が身につきます。この習慣は自己効力感を高め、新たな挑戦に対する意欲や、困難な状況に対処する力を強化します。また、この行動パターンは将来的な目標達成にも寄与すると考えられます。

どうして効くのか

~終わりよければすべて良し~で考えると、一日の印象は「一番楽しかった出来事」と「寝る前の感情」で決まるのです。

ポジティブ思考が強まり、毎日の生活のなかに小さな幸せを発見できるようになる。結果として、「書く」ことで毎日の幸せを発見できるようになる。結果として、毎日の「幸福」が感じられ、毎日が楽しく、明るいものに変わっていく。

自分がどうやって相手に感謝を伝えたかを記憶するための方法を記憶にとどめることで、日常的にそれを実行したくなり、豊かさを手に入れることができるのです。

まとめ

「書く」ことは単なる記録以上の価値を持ちます。日々の感情や考えを紙に書き出す習慣を持ち、心理的な健康だけでなく、脳の健康にも寄与します。「書く」ことで得られるこれらの効果は、研究によって科学的に支持されており、それを活用することで誰もがより充実した生活を送ることが可能です。

今日からあなたもペンを手に取り、自己肯定感を高める旅を始めてみませんか?

参考文献

精神科医が見つけた3つの幸福 樺沢紫苑 著

書くだけで人生が変わる 自己肯定感ノート 中島輝 著

ずっとやりたかったことをやりなさい ジュリア・キャメロン 著


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